PINE MOUNTAIN。
名前からして「山」だろうと勝手に思い込むが、実際は田舎道を延々走らされるだけ。
車の通りもなく、人の気配もなく、アメリカの田舎特有の「静けさ=不安」をたっぷり味わえる。
都会は都会で「やばそうな人」がいるから怖いし、田舎は田舎で「誰もいない」から怖い。
結局アメリカはどこにいても怖い。
恐怖の国、USA。
ようやく辿り着いたサファリパーク。
入口に車が並んでいるのを見て、謎の安堵感。
「ああ、人間がいる…」と安心する自分が情けない。
観光客がいるだけで救われた。

青い小屋でチケット確認。
ネット予約済みだからスマホのバーコードを見せるだけ。
英語で会話しなくて済むのがありがたい。
英語力のなさをネットが救う。
ネット予約万歳。
そのときに予約しておいた動物の餌も渡される。
紙袋に入った餌を持たされて「さあ、おやつだよ、たーんとお食べなさい」と言われている気分。
レストランで食事。

Family Platterなるものを頼んだら、全部揚げ物。
フライドチキン、フライドポテト、フライドピクルス、そしてファネルケーキフライ。

油まみれの四重奏。アメリカ人の「揚げれば正義」思想が凝縮されている。
しかも、フライドピクルスをランチソースにディップすると白米に合うことを発見。
だがアメリカの店に白米はない。
気づくのが遅れたのは文化のせい。
国が違えば炭水化物も違う。
レンタカーは30ドル。シマウマ柄に塗装されたボロ車。
スライドドアを開けるのも一苦労。
安全ベルトもない。
時速5マイル以下で走れというルール。

つまり「事故っても自己責任」ということ。
アメリカらしい合理性。合理性という名の放置。

園内に入ると、いきなり鹿。

バンビ的なやつ。可愛いけど、すぐにバイソン登場。

でかい。存在感が暴力的。
車を覗き込んでくる瞳はつぶらなのに、口を開けると歯が並んでいて恐怖。
子供は怯え、僕も怯える。
長い舌で車内をベロベロ。サービス精神旺盛すぎて逆に迷惑。

笑い声が後続車から聞こえるが、笑えるかこんな状況。
とブログだから書くけど、本当はめちゃくちゃ笑った。
あ、僕、まだ笑えるじゃないって思った。
次はシマウマ。馬のハミハミを久しぶりに体験。

さらに水牛みたいな角持ちが顔を突っ込んでくる。
口を開けて待っている。
餌をやるときに指をガリっとやられそうで怖い。

結局、動物も人間も「口を開けて待つ」生き物。
娘のリーボまで口を開けて待っていた。

危うく餌を入れそうになった。
人間も動物も区別がつかない瞬間。
サファリは1時間半。
広さは日本のサファリより圧倒的。
だが広すぎて過疎地もある。
メリハリといえば聞こえはいいが、要するに「動物がいない場所が多い」。
日本なら狭くして密度を高めるだろう。
アメリカは「広ければ正義」。
結局ここでも「揚げれば正義」と同じ思想。
ミニ動物園にはカピバラ。
目を閉じて余裕のある姿。
「So Cute♡!」と女の子の声。

確かに可愛いが、会社でこんなやつがいたら即叱る。
余裕は社会では罪。
動物園だから許される。
非日常とはつまり「社会不適合者が可愛いとされる空間」。
ライオンの目はゾクゾクする。
若手社員にこんな目をされたら道を譲る。

筋肉質な体はタンパク質の勝利。
イグアナはスネ夫のようにズルそうな顔。

結局、動物園は「人間社会の縮図」。
サファリは草食動物だけで平和。
動物園は猛獣で緊張。
二刀流でバランスを取る。
家族で楽しめる楽園?
いや、結局は「人間社会の縮図を動物で再現したテーマパーク」だった。

さぁ、冒険の旅へでかけようか。






